サイディング外壁のひび割れ・ゆがみ・浮きの修繕方法
2022.6.13
目次
サイディングと呼ばれる外壁材は、バリエーションの多さ、コストパフォーマンスに長けていていることから、現在の日本の住宅の外壁材の8割で利用されています。
そんなサイディングの中でも「窯業系サイディング」は、吸水性のあるセメントや繊維質でできているため、表面の塗装膜が劣化してくると雨水を吸収するようになります。そのため、およそ7〜10年おきのメンテナンスが必要です。
4種類のサイディング
サイディングには、大きく分けて4つの種類があります。
サイディング種類 | 特徴 |
①窯業系サイディング | ・日本の住宅での使用No1 ・価格が安い ・デザイン性が豊富 |
②金属系サイディング | ・窯業系に次いで使われることが多い ・軽いため耐震性能を上げる際はプラスに働く ・金属は熱をもちやすいため夏は暑くなりやすい |
③木質系サイディング | ・天然木を使うため高級感を出すことができる ・コストは窯業系や金属系よりも高くなる |
④樹脂系サイディング | ・日本のシェア率1%(北米では約50%) ・塩化ビニル樹脂を主原料として使用している外壁材 |
冒頭でもお伝えした通り、近年の住宅で使用されているもののほとんどが、窯業系サイディングです。
価格帯が安く、デザイン性も豊富なので多くの人に選ばれています。
また、窯業系サイディングボードは硬質で密度が高いため、耐震性や防火性、遮音性にも優れている外壁材でもあります。
しかし、デメリットとして「防水機能は低い」ので、表面に塗装することで防水機能を持たせています。そのため、表面の塗膜が劣化すると、雨水などが浸入しやすくなり、夏の暑さ・冬の凍結により収縮と膨張を繰り返すため、「ヒビ割れ」を起こす危険性が発生するのです。
サイディングのヒビ割れ・ゆがみの原因は?
ヒビ割れ
外壁材のヒビ割れは、主に建物の横揺れで起こります。
地震による揺れだけでなく、大型車の交通量の多い道路沿いなどは、日々の振動の積み重ねも影響します。
また、ヒビが拡大すると剥がれが生じ、風や揺れなどでサイディングボードが落下してくる可能性が高まるため、とても危険です。
シーリングのひび割れも・・
劣化によりシーリングのヒビ割れも起こります。
サイディングからシーリングが剥がれている、といった場合は新しいシーリング材を打ち替えるなどの補修が必要です。
反り
外壁塗料の劣化が進むと、外壁材に直接雨水が当たるようになります。すると、少しずつ水分を吸収したサイディングが、形状の変化を起こします。
水を含むようになったサイディングは膨張収縮を繰り返しますが、乾くときは太陽に当たる表面から乾くため反ってしまいます。
新築時の施工の甘さによる不具合の場合もありますが、多くは経年劣化によるものが原因であることが多いです。
サイディングのヒビ割れ修繕方法
ヘアークラックと呼ばれる非常に細いヒビ割れは、コーキングで埋めて塗装すればOKです。
しかし、ヒビ割れの隙間が大きいもの(2mm以上)の場合は、状況によってVカット工法という手法で、ヒビ割れを補修する必要があります。
サイディングは、サイディングボードを釘で固定します。そのため、釘周辺にヒビ割れや剥がれが発生することが多いのです。
1.ヒビ割れ部分をカット | ヒビ割れが起きている部分をカッターや専用の工具でカットします。 この時、V字かU字どちらかでカットしますが、深いところまでヒビ割れができている場合は、補修材がつきやすくなるためU字カットが効果的です。 |
2.プライマーで下塗り | 補修部分をブラシ等できれいにした後に、補修剤が定着しやすくなるようプライマーで下塗りをします。 |
3.カットしたヒビ割れ部分を埋める | プライマーの塗布後コーキングをします。 補修剤で隙間を埋め、ヘラで押さえて表面を平滑にします。 |
4.塗装をする | 隙間がしっかりと埋まったら上から塗装をします。塗装をすることで、補修した部分をカバーすることができ、表面の防水処理が寿命を延ばすことができます。 |
サイディングの浮き修繕方法
浮きやゆがみが小さい場合
下地が傷んでいないことが多いため、そのまま釘やビスで固定します。
すぐに対応でき、これ以上の浮きの予防にもなります。
大きく歪んでいる場合
下地の状態が悪くなってしまっているので、サイディングの張替えによる修理が必要になることもあります。
張り替えによる修理の場合は一度周辺のサイディングを剥がし、新しくサイディングを張り付けていきます。
一部といえど、かなり大掛かりな作業になります。
また、これを行うと、以前のサイディングとの差が際立ち外観が損なわれてしまうため、気になる方は全てのサイディングを張り替えたりもします。
サイディング外壁のひび割れ・ゆがみ・浮きは当社にお任せください!
サイディング外壁のひび割れ・ゆがみ・浮きに対しては、定期的なメンテナンスを行い、余計な修繕・費用がかからないようにすることが大切です。ご相談だけでも喜んでお受けいたしますので、お気軽にご連絡ください!