屋根や外壁にひび割れがあったり、破損しているところを見つけて、気になってるけど、どうしたらいいかわからない、という方も多いのではないでしょうか?
ここでは、各症状ごとの補修方法や費用感などをご説明します。部分補修だけなら、大きな費用も掛かりませんし、初期症状のうちに補修したほうが、後々安心だと思います。
目次
1.外壁のひび割れ、汚れ、サイディングの浮き
まず、外壁材にはいくつか種類があります。ご自宅の外壁材がいずれのものか把握することが第一歩です。
窯業サイディング
日本で最も多い外装材。サイディングパネルを張り合わせている
金属サイディング
ガルバリウムなどの金属サイディングを張り合わせたもの
ALCパワーボード
50~60年もつ耐久性が強みだが、ひび割れからの漏水には弱い
モルタル外壁
様々な柄があるもの。ひび割れが特に目立ちやすい。
ジョリパッド
漆喰を塗ったもので、様々な柄がある。汚れが目立ちやすい。
タイル外壁
タイル製の外壁で基本的には塗装不要。地震等で剥がれることも。
上記以外にも、コンクリートの外壁や、サイディングも木質系のものもあります。また、一見タイルに見えてもタイル調のサイディングの場合もあります。
ご自宅の外壁材が不明の場合は、お気軽にご相談ください。
サイディング外壁の浮き、ひび割れ
日本の木造住宅に最も多い、窯業サイディングによくみられる症状として、サイディングが反って、浮いているケース、ひび割れしているケースがあります。
・サイディングの浮き・・・水分を含み、伸縮を繰り返しているうちに歪んできます。基本的には、釘で再度壁に固定し、塗装すればOKですが、症状が深刻だと張り替えが必要になることも。
・サイディングのひび割れ・・・0.5mm以下のヘアークラックは塗装でOKだが、日々が大きいものは、Vカット工法(Uカット工法)などでいったん削ったのちに、補修材で埋める。
色あせ・チョーキング・汚れが目立つ
・サイディングの場合・・・基本的には塗装すれば解消されます。サイディング表面の塗膜が紫外線で劣化するとチョーキングが発生します。
・ジョリパッドの場合・・・基本的には、高圧洗浄でOKです。汚れをつきにくくしたい場合に、塗装するケースもありますが、その際は、透湿性の高い塗料を選びましょう。
・タイル外壁の場合・・・こちらも塗装は不要ですが、防汚性を高めるためにクリア塗装を施工する場合もあります。そのほか、目地のモルタル補修なども必要です。
外壁の種類によって、あるいは症状によって、修繕方法が異なります。塗装が必要な外壁と、塗装が不要の外壁もあり、なんでも塗ればいい、というわけではありません。また、内部で雨漏りが発生しているケースもありますので、無料点検での診断が必要になります。
2.屋根のひび割れ、瓦のズレ、漆喰剥がれなど
屋根にも様々な種類がありますので、ご自宅の屋根がどれかをご確認ください。
スレート(コロニアル)
日本の木造住宅で最も多い屋根材。カラーベストともいわれる
日本瓦(陶器瓦)
日本古来の粘土製の瓦。いぶし瓦など加工により呼び名は異なる
洋瓦
粘土製、セメント製など材料による呼び名の違いがある。
アスファルトシングル
アスファルト、ガラス繊維で作られ、表面に砂粒があるのが特徴
金属屋根
ガルバリウム金属などの金属製の屋根。トタン屋根も含む
これらの他、ポリカーボネート性の波板屋根と呼ばれるものや、洋瓦の一種でモニエル瓦、次世代ガルバリウムとも呼ばれるSGL鋼板など、様々な屋根材がありますが、ここでは、一般住宅に多い、スレートと瓦について、症状と改善方法をご説明致します。
スレート屋根のひび割れ、はがれなどの症状
スレート屋根は大きく2つに分かれます。
・アスベストを含んだスレート屋根
・アスベストを含まないスレート屋根
2004年以前に製造された屋根材はアスベストを含んでいることが多々あります。
基本的に、アスベストを含む屋根材は30年以上の耐久性が期待出来ますので、ひび割れなどもコーキングで補修して塗装をする処理で基本的には問題ありません。
一方で、2004年以降に製造された屋根材はアスベストを含んでおらず、同じスレート屋根といっても、耐久性が劣るものが多いようです。
例えば、2005年に建てられた家で、アスベストを含まないスレート屋根の場合は、塗装では十分な耐久性が期待できないケースもあるのです。
ひび割れの程度にもよりますが、屋根の状況に併せて、最適な補修方法を選択する必要があるのです。
瓦屋根の割れ、落下、漆喰剥がれについて
瓦屋根は、様々な種類があることは、ご説明しましたが、日本瓦(陶器瓦)は基本的に50年以上の耐久性が期待できるため、割れた瓦を交換したり、漆喰を定期的に補修すれば基本的には問題ありません。
しかし、洋瓦は、耐用年数が30年前後と低いものも多く、また製造されていない瓦もありますので、場合によっては葺き替えをオススメすることがあります。
瓦屋根が割れた原因が、テレビアンテナの倒壊、飛来物による割れなどの場合、火災保険が適用される場合がありますので、火災保険の適用も併せてご検討ください。
3.棟板金が浮いている、はがれた場合
棟板金が浮いているといわれたり、強風後にはがれた場合は、早めの補修ひが必要です。
屋根は屋根材の下に防水シートが張られているため、すぐに雨漏りするわけではありませんが、棟の内部は、貫板といって、棟の板を釘で打ち付けて固定しています。その釘は、防水シートも貫通しているため、雨漏りリスクは非常に高いと言えます。
よく、飛び込みの営業マンに、棟板金が浮いている、といわれるケースが多いようです。また、棟板金のはがれは、強風後に発生しますので、火災保険で修繕できるケースが多々あります。詳しくはお問い合わせください。
4.シーリング(コーキング)のヒビ、はがれ
シーリング(コーキング)は家の部材同士の隙間を埋める、家の防水を高める重要な役割を果たしています。
そのシーリングのひび割れや、剥がれは、雨漏りリスクが高くなり、ひび割れならまだ大丈夫かもしれませんが、はがれていたら、早めの補修が必要です。
日が当たる壁などは特に紫外線を受けやすく劣化が進んでいる可能性がありますので、確認してみてください。
シーリングの寿命は一般的に8~10年といわれています。シーリングが剥落した箇所から、外壁内部に漏水し、雨漏りが発生することが多々あります。早めの点検をオススメしております。
5.壁紙や軒天などのシミを見つけた場合
天井や外壁の壁紙にシミの原因は、雨漏りか結露のどちらかです。家の内部にまで漏水しているということは、雨漏りが結構前から発生している可能性があります。
また、軒天のシミも、屋根の内部に雨漏りが発生しているから起きる事象です。
壁紙、軒天に濡れたようなシミ、かびているような箇所を見つけたら、屋根、外壁無料点検をご利用ください。